今年はドストエフスキーにハマりどの長編も、今まで読んだ小説の中で一番凄い!と感じる興奮の日々をおくりましたが「草枕」も負けてないです。
日本の小説のなかではたぶんいちばん感銘を受けた小説ですね(^^)
文章も内容も素晴らしくてアンダーライン引きまくりでした。その線を引いた箇所を暗記したい、そして声に出して言葉にしたい、そんな美しいリズミカルで含蓄のある日本語が満載でした。
ドストエフスキーの重厚な世界とは全く違うユーモラスで軽妙な、しかし同じくらい奥深い小説の描き方が西洋と東洋の世界観の違いに思えて、そういう点も興味深かったです。ドストエフスキーはキリスト教(ロシア正教)が重要な要素を占めていますが、「草枕」は仏教的な考えが深くある感じでその差もあるのかもしれません。
うーん。古典文学の森は深くて広い(^^)