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世界の映画監督が選ぶ名作ランキング

リンク先を見てもらえばわかりますが傑作ぞろいのなか1位は小津安二郎監督の「東京物語」でした。
おー監督の皆さん渋い!と最初は思いましたが考えてみると当然なのかも。この一位の肝は「映画監督たちが選んだ」というところではないかと。

小津安二郎の映画は例えば黒澤監督に比べて地味にみえます。しかし実際は強烈な個性と斬新さの塊。
超ローアングルの撮影や登場人物たちがカメラ目線で話すなど。その作風が完成してからはそれを徹底しました。それによって小津映画はどういう作品になったのか?

例えば僕がテレビをつけたら見たことのない映画をやってたとします。もしそれが小津作品だったら10秒ほど見ただけで「あ、これ小津かな」とわかってしまうでしょう(わかるというより、わかってしまう。)シーンによっては初見のスチール写真一枚でもわかると思います。それは勿論小津ファンだからなんですが他の好きな監督ではそういう「絶対小津だ感」みたいな感じは1分とか10秒では難しいと思います

画家やクラシックの作曲家と違って大勢のスタッフ出演者が関わる映画という表現でこれは凄いことです。数々の映画監督が憧れるのもわかります。

世界の映画監督が選ぶ名作1位「東京物語」というのは、この1本という事ではなく「小津作品」「小津スタイル」への尊敬だと感じました。